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愛猫とのお別れ…フクへの手紙〜火葬場で読んだ弔辞

 愛するフクちゃんへ

 

フクに出会えて本当に幸せだったよ。

2014年11月9日は私の勤務先の店の

ショーウィンドウにやって来たあなたを

撮影した日です。

 

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フクとの出会い

 


あなたはほとんど毎晩お店に顔を出して

私とすぐに仲良くなってくれたよね。

 
それから約ひと月が経ち

ついに我が家へ私が連れて

来ました。

 
その時の驚いて逃げるあなたを

捕まえるのに奔走したのが

ついこないだのようです。

 
ウイルス検査の結果、あなたが

白血病エイズのダブル陽性と知り

我が家には先住猫2匹が居て、

狭い私の四畳半の部屋での隔離

生活になったわけです。

 
はじめのひと月をゲージの中で

留守番させた事は今でも後悔しています。

 
なぜなら、あなたが受けたストレスを

考えるとそれをしなかったなら、

もしかしてウイルスが排除され

陰転していたかもしれないからです。

 
本当に申し訳ない

気持ちでいっぱいです。

 
ゲージから解放されたものの

四畳半という狭い部屋での生活を

余儀なくされる訳ですが、

それでもフクちゃん、あなたは

受け入れてくれて狭い中でも

キャットタワーや、棚板の上で

過ごしてくれました。

 
いつも仕事でひとりぼっちで

お留守番してくれて、

私が帰って来た時はいつも

バンザーイして出迎えてくれたね。

 
そんな毎日がずーっとずーっと

続いていくものだと信じていました。

 
白血病エイズダブルキャリアでも

大切に飼えば寿命を全うできる事も

あるという記事を読んでいたからです。

 
でも、私の不注意であなたが

出すストレスのサインを

見落としていたために、ついに

昨年8月白血病を発症させて

しまいました。

 
直ぐに抗がん剤治療が始まり、

気が付けばあなたの

大切なヒゲが全て抜けてしまって

いました。

 
体調が良くなったかと思うと、

また熱が出たり、貧血になり

しんどい思いをしてきましたね。

 
それでも昨年末、治療に耐えて

くれたおかげで、寛解に近い所まで

回復してくれて、このまま

この状態で過ごせたらなと

願っていましたが、病魔は

恐ろしくあなたの小さな身体全身

をむしばみ、体力を奪っていきました。

 
日に日に症状が悪化していく

あなたを見ていると、

長期の薬漬けにより

もう、その小さな身体は

悲鳴をあげていたのですね。

 
ここ数日は

もう、薬は飲ませたくないと   

思いながらも、飲まないと

生きられないことを知っている私は

嫌がるあなたに無理矢理飲ませて

しまいました。

 
最後まで辛い思いさせてしまって

本当にごめんね。

 

行きたくない病院通い、

たくさんの注射…

たくさんの薬の日々…。

 
だけど、あなたと過ごした

この5年5か月は私の大切な大切な

宝物です。

 
いつも楽しませてくれて、

たまに落ち込んで帰って来た私は

どんなにあなたに癒やされたこと

でしょう。


フクちゃん、あなたに出会えて

本当に良かったよ。


たくさんの幸せをあなたから

もらいました。


あなたの事は一生忘れません。

 

あなたも私のこと忘れないでね。

 
いつの日かあなたにまた

天国で会える日まで、気を長くして

先に逝ったのんちゃんと

待っていてね。

 
生前はあなたを隔離したため

のんちゃんとは交流出来なかったけど

天国で遊んでもらって下さい。

 
のんちゃんは優しいから大丈夫だよ。

 

フクちゃん、

心からありがとう。

 
大好きだよ…

これからもずっと…

 
たくさんの愛を込めて。

2020年4月30日。

 
この手紙は

火葬場でのフクとの

最後のお別れの時、時間を頂いて

泣きながらそれでも精一杯声を出して

読み上げたものです。

 

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