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愛猫のんちゃんとの突然のお別れ VOL.3

  

 〜ペット霊園でのお別れまでの40時間〜中編

 

  

  仕事を終え帰宅しのんちゃんと過ごす最後の夜。

 

そう思うと本当に自分がのんちゃんの健康をきちん気遣ってあげなかった罪の意識がどんどん増す。

 

新入り猫がやって来た事で、今まで自由に出入り

出来た私の部屋に来れない事、

私がフクと過ごす時間がどうしても多く、

のんちゃんが寂しい思いをしているかも

しれないと十分なケアを私が怠ってしまった。

 

父や母も居るので大丈夫だとタカをくくって

いたのだ。

 

ご飯を食べ過ぎる事があり、過食症や別の病気かもしれないのに、見た目元気だからと、

病院に連れて行かなかった。

経済的に苦しいとはいえ

今思えば何とか出来なかったのか? 

 

 たくさんの罪を犯した私・・・。 

 

遅い晩御飯が済んで、のんちゃんとのお別れが

刻一刻と迫ってくる中、

明日ペット霊園に持って行くものを準備を

することに。

 

キャットフードは火葬の時袋から出さないといけないかもしれないので紙で

出来た箱や紙コップなども持参しておこうと

用意した。

 

写真もフレームごと持参しようと思ったが今ある

写真は何年か前のばかりである。

普段からiphoneのカメラロールに収めたまま

写真にしてないので、プリントする

画像選びと編集に時間がかかった。

 

それから、のんちゃんへ感謝の手紙を書いた。

 

2002年の夏、初めて我が家にやって来た時、

手のひらにのるくらいまだ小さく、

慣れるまでは直ぐに隠れていた。

 

仕事に行く時も窓から見送ってくれた。

帰宅した時も玄関で出迎えてくれた。  

私がお風呂に入っていたら、中にまで入って来て

水を飲みまた出て行く…。

 

だんだん歳を取り、そういう事もほぼなくなっていたが、ある日、フクを病院に連れて行って

帰ってきたら、玄関にのんちゃんともう一匹の

オス猫チビちゃんと2匹並んで待っていた事が

ありちょっと驚いた。

 

亡くなる1週間程前は、 私がお風呂から上がったら

脱衣所までのんちゃんがやって来た事があり、

そういう事はもう何年も無かったので、

「 のんちゃん、珍しいねぇ…!」と声をかけたら

直ぐに出て行った事があり、

今になって思うと、のんちゃんはあの時何か伝えたかったに違いない。

 

その、のんちゃんからのサインを私は見過ごしてしまったんだと…。

 

きっとその時から、いやそれ以前からも既に体調が悪かったに違いないと。

 

本当に、今になって 様々なのんちゃんの行動、

態度などよく観察して気を配っていたら

こんな事にはならなかったかも

しれないと自分を許せない。

 

あ、これってペットロスなのかなぁ…。

 

いつも側にいるのがごく当たり前の日々。

 

そうやって15年の時が過ぎお互い歳を取りでも

猫は人より先に歳を取ることを頭では理解

していても、いつまでも元気で

いっしょにいてくれる存在だと錯覚して

しまっていた。

 

ごく普通の日常がどんなに大切な日々であったかを今思い知らされている日々。

 

毎日朝と夜、のんちゃんの骨壷の前で

話しかける毎日。 

 

そう、火葬後自宅に骨壷は持ち帰って毎日

お線香をあげている。

 

話は戻り、のんちゃんが最後に居たリビングに連れて来て皆んなでのんちゃんに声をかけた。

 

父がリビングで書き物をしている後ろの椅子で

もう一匹の猫をグルーミングしてあげている最中にそのまま椅子から倒れてそれきりだったらしい…。

 

心臓発作や脳梗塞の類だろうか

まさに突然死してしまった。

 

お別れも何にもしてないのに…仕事に行く前、

のんちゃんに行って来るネ!と寝ている身体に

顔を近づけ、のんちゃんのいい匂いを

嗅いで出掛けてそれが最後であった。

 

こんな形でお別れが突然やって来るとは夢にも

思わず、自分が健康管理をちゃんとして

あげなかった為にもっと生きれたはずなのに…。

 

最後、どんな思いでのんちゃんは旅立ったの

だろう…。

 

寂しい思いをいっぱいさせ、辛かっただろうに…

 

ゴメンね、のんちゃん。ゴメンね…

 

15年間、本当にありがとう。大好きだよ、

のんちゃん…。

 

のんちゃんの身体を皆んなで撫でて、その感触を忘れないよう頬を寄せ、額や頬に口づけをした。

 

いよいよ本当にお別れが近づいてきた…。